ポスティング | とある営業マンの裏話

ポスティング

新卒の時の仕事として、最も外せないのがポスティングだ。


いわゆるチラシまき。


普通の企業さんはこんなの外注にだしてるのでしょうが、僕らはベンチャー企業だったので、自分達でチラシまきをしていました。


しかしながらこのチラシまきという作業、結構あなどれないのです。


ポイントは2つ。


1.飛び込みの為の種まき。

2.物件周辺の地理感の構築。


1は、どういうことかというと、まず午前中にポスティングを実施する。

その際当然、郵便受けではなく、ドアポストにチラシを投函する。

このときチラシを全部ポストの中に入れてはいけない。

半分くらいは出しておく。


そして午後に飛び込み開始。


午前中にまいたチラシがドアポストから抜かれていたら、住人がそのチラシを抜いたということだ。


ピンポーンとベルを鳴らし、出た瞬間に


「さきほどはチラシをご覧頂きましてありがとうございました!」


という入りで攻める。


驚いた住人はとりあえず話を聞いてしまう。


ドアを開けたら最後。

営業攻めです。。。


2はかなーり重要です。


最初はポスティングばかりしていると、


「俺は何で大学まで出てこんな仕事してんだろう?」


と結構自己嫌悪に陥るが、実はポスティングを毎日やることにより、物件周辺の状況をくまなく把握してしまっているのだ。


1ヶ月もやっていると、番地だけでどこの地域かわかるようになる。


何丁目周辺は工場があって日中結構匂いが気になるとか。

何丁目周辺はスーパーやコンビニが少なくて不便だ、とか。

何丁目周辺は駅からの距離は近いが大通りがあって所用時間は結構かかってしまう。とか。

何丁目周辺は街灯が少ないから夜道は真っ暗で怖い、とか。



こんなことを勝手に把握できてしまうのです。


そうすると、来場したお客様の住所を見れば、その人がどんなところに住んでいるかが、わかってしまい商談の時に役に立つのである。


なので、ポスティングは外注に出さず、営業マンが自らやったほうが絶対に良いと僕は思っています。


物を売るためには、まず商品を熟知すべし!


不動産という商品はそのハードだけが売り物ではなく、周辺環境もソフト面として売り物の一部になります。


つまり街を知るということは、交渉術の広がりも期待できます。


自分にとって無駄だと思っている作業が、実は結構役に立っているもんです。


悪い所を探そうと思えばいくらでも見つかります。


僕はなるべくいいところばかり探すようにして、自分のモチベーションを高め、それを維持できるよう今後も試行錯誤していきたいと思う。