営業マンとプレゼンマン | とある営業マンの裏話

営業マンとプレゼンマン

営業が上手なのとプレゼンが上手なのは意味が違う。


よくある話だが、説明がすごく上手なのに営業成績はいまいち上がらない人っていますよね。


逆に説明はおぼつかないのに、営業成績が抜群にいいって人もいます。


なんでかって簡単な話しです。


プレゼンが上手でも物は売れないって単純な話しです。


よく陥りがちなのが、お客様に対し完璧な説明をして自分自身が満足して終わってしまうケースです。


結局後でお客様の情報が全然聞き取れていなく戦略が立てれられないことに気付きます。


例えばマンション営業で一例を挙げると、モデルルームを案内する際に、スペックの説明を熱心にする人がいます。


このシンクはどこ製で、ユニットバスは1618で、ディスポーザーはこれこれこうですごく便利です。なんて。


まぁ確かにそういう魅力を伝えることは大切ですが、重要なのはよさを伝えるのではなく、買ってもらうこと。


しかもお客様は常に営業マンに警戒していると思ったほうがいい。


モデルルームで話す時間はすごく貴重な時間なのです。


説明だけ一生懸命して、見終わったらお客様は、じゃあありがとうございました。ってな感じで帰ってしまったら最悪ですよね。


僕はモデルルームでの会話は常にどうやったら席についてくれるかを考えていました。


例えば、リビングを説明するときでも、今のご自宅ってリビングどれくらいの広さですか?


と聞き、そこからその人がいま住んでいる部屋の間取りや家賃の話しに発展させていきます。


お客様が来場されたときに、アンケートに記入いただくのですが、年収や住居形態、家賃などの個人情報はなかなか書いてくれないのです。


そういったモデルルームのやり取りで、情報を聞き出し、買う客か買わない客かを判断することも重要なのです。


上記の場合、そこで「今分譲マンションなのよね~」って話しならいつ頃買ったかを聞き、


「そのとき金利って大変じゃなかったですか?」


なんて聞くと、


「いや~今支払い大変なのよね~」


だったら時間がもったいないのでさらっと説明して速やかにお帰りいただきます。


「ローン組まなかったから。」


だったら超営業攻勢をかけるわけです。


またさっきの話の続きですが、


ある程度家賃や住居形態がわかったのであれば、


「この部屋を購入した場合のローンの支払い額って今お客様が住んでいるところの家賃よりも安いんですよ。」


「それでリビングもこれだけ広くなりますし、キッチンだってディスポーザーがついてしまうんですよね。」


なーんて話しに持って言ったほうがお客様も理解しやすいし、情報も聞きだせます。


それで、


「例えばローンの借り入れって年収によって変わってくるんですけど、今大体のご年収ってどれくらいですか?例えばこの部屋は○○○万円なので、○○○万円くらい年収があれば比較的借り入れはスムーズにすむと思います。」


こういう流れで年収なども明らかにしていきます。


で、最後に「じゃあ軽くシュミレーションしてみましょうか?25年と30年でも変わってきますし、どれくらい借り入れができるかも気になりますよね。」


こんな感じで接客スペースに連れてくれば、割と話しははやいのです。


いかにプレゼンがうまくても、買ってもらわなくては意味がない。

営業は説明をするのが仕事ではなく、物をうることが仕事です。


お客様の情報をヒアリングし、ソリューションを提供していく。


これが一番重要だと僕は思っています。