買い替えの人を落とした事例 | とある営業マンの裏話

買い替えの人を落とした事例

買い替えのお客さん

 

つまり今分譲マンションに住んでいて、新しい家に住み替えたいと思っている人のことだ。

 

僕が営業マンになって3年目の春、実に自分でもうまい交渉ができた事例がある。

 

ふとマンションのモデルルームに立ち寄った50代の主婦。

現在建築予定のマンションの側の分譲マンションに住んでいた。

7年前に購入したらしく、当時65㎡の3LDKを7000万円で購入したらしい。

 

新しい設備に引かれ、買い替えを考えているとのこと。

 

最初に接客した時に、僕はその人にこう言いました。

 

 

「買い換えるのはやめときましょう。もったいないですよ。」

 

 

簡単な一言だが、勇気のいる言葉だ。

 

せっかくモデルルームに足を運んでくれた人をこちらから断る形になる。

電話営業や飛び込み営業でつれて来るのはすごく大変なことなので、客側から進んでモデルルームに来てくれる人は優良見込み客であることは間違いない。

 

それをこちらから追い返す形になる。

 

ぼくは、そのときそのお客様を自分から追い返す形を取った。

実はある程度、そのお客様がモデルルームを見て気に入ってるのがわかった。

だからあえて突っ返したのである。

 

突っ返されると、逆に欲しくなるのが人の心ってもん。

案の定、そのお客様は次の週末、主人を連れて再来場した。

 

主導権はもうこちらのものだ。

 

主人はある企業の取締り役だった。

まぁ7年前に7000万のマンションを買えるくらいだからそれなりの方というのも予想していた。

 

主人にはマンションの話は一切せずに、ずーっと自分の会社の説明を淡々と話した。

僕の当時いたマンションデベロッパーは、ベンチャー企業で、その取締役の主人からすると、

マンションの話よりもそちらの話の方がおもしろいし、食いついてきた。

 

そしてその日に契約がきまった。

最後にその夫婦に言われた一言がこれだ。

 

「いやぁ。いろんな物件を見てきたけど、今の家を売らない方がいいって言われたのは初めてだよ。大体どこのモデルルームへ行っても、買い替えの時期は今しかない!とかそんな話ししかされなかった。」

 

 

 

まぁ少なくとも他の会社の営業マンよりはインパクトがあったわけですね。

営業はインパクト勝負!いかに自分の存在を記憶に残してもらえるかだ。

 

まぁ残債がけっこうあって、買い替えローンの手続きが大変でしたけどね。。。